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Oracleで人気だったあのコラムがWEBで10年ぶりに復活! 
山田博士、山田精一

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山田博士のコラム「オラクルロード」 好評連載中

プロフィール
山田精一(やまだ・せいいち= 別名 山田博士)
大手SIer、日本オラクル、ミラクル・リナックスを経て、現在はITコンサルタント。オラクル時代に執筆活動をはじめ、山田博士の名を広める。著者に『Oracle使いへの王道』(翔泳社)『87のキーワードから学ぶOracleデータベース』(翔泳社)などの著作多数。アクアシステムズのSQLチューニングツール SQL Analyzer監修。趣味は、おいしいワインと食事、ロードバイク、一眼レフカメラ、美術館巡り。



第16回 山田博士のオラクルロード
暑い夏は続いているか

 9月だというのに、まだ暑い日々が続いている。現在一大ムーブメントを引き起こしているクラウドにかかわる人々にとっても、いろいろな意味で暑い夏という記憶になるだろう。

 暑い夏...で思い出されるのは、城山三郎の「官僚たちの夏」と吉岡忍の「墜落の夏」という2冊の本だ。

「官僚たちの夏」は最近テレビドラマ化されたこともあり、ご存じの方も多いだろう。戦後の高度成長期における官僚たちの奮闘を描いた小説だ。近年のメディアでは叩かれっぱなし官僚ではあるけれど、ギラリと熱い使命感、清濁併せ持った強い実行能力。高度成長期の人々のたくましさを感じる名著である。

 そして「墜落の夏」は、1985年の日航機墜落事故を扱ったノンフィクションだ。事故当時、高校生だったこともあり印象深い出来事ではあったけれど、最近になって関連書籍を読みあさり、あらためて考えることが多かった。あまりにも痛ましい出来事ではあるけれど、一度は読んでおきたい。

 少し前の話になってしまうが、今年の夏にはいろいろな感動があった。

 サッカーワールドカップ南アフリカ大会では、日本が下馬評を覆して活躍し、優勝候補だったスペインは苦しみながらも優勝した。またツール・ド・フランスでは、復活を期したランス・アームストロングは惨敗し、本命のコンタドールが優勝した。

 勝負の世界は正直であり、また非情でもある。彼らトップアスリートが費やした信じられないほどの努力や苦労、流した汗と涙。どんなに多くのことを犠牲にしたとしても、勝利の女神は正直に、またときとして不条理にほほ笑む。

 日本代表はPKに泣き、ランス・アームストロングは不運な落車に泣いた。

 ランスの場合、38歳というピークを越えた年齢なので、たとえトラブルがなくても勝つことは難しかっただろう。でもツール7連覇という栄光の時代を知る立場としては少々寂しい終わり方だった。

 昔の話になるが、ソウル五輪において、あふれんばかりの輝きで水泳のメダルを総なめにしたマット・ビオンディも、次のバルセロナ五輪では輝きを失い、

Everyone have time to go.
(誰にでも去るときがくるのだ)


と言って表舞台から去っていた。ランスにも、そのときが来たのだろうか。

 さてワールドカップの話である。日本の最終戦から約2カ月たつが、あの熱かった日々の余韻はまだ残っている。そして印象に残ったのは、グランドや記者会見で見せた日本代表メンバーのチームワークの良さだった。素人目に見ても、前回のドイツ大会とは大きく違っていた。野球のWBC(World Baseball Classic)日本代表に通じるものを感じた。

 岡田監督は記者会見で「サッカーがチームスポーツであることを証明してくれた」と言っていたが、同意する人は多いだろう。ドイツ大会は、あまりにもばらばらだったように見えた。

 コンピュータの世界―――とりわけソフトウェアの世界は少数の天才によって作られることが知られている。現在のソフトウェアは巨大化・複雑化しているので昔ほどではないけれど、少数の天才が大きく貢献していることは間違いない。

ではソフトウェア開発にチームワークは不要か?

 極論なので当たり前ではあるけれど、強く「否」だと言いたい。実際のところ、出来るプログラマと出来ないプログラマでは何十倍、何百倍も生産性は違う。しかし、エンタープラズレベルで使用されているソフトウェアのほとんどはチーム作業によって作られている。それぞれが十分にコミュニケーションし、理解し合わなければ、生産性が高く、優れた品質のソフトウェア開発は望めない。

 これだけでは当たり前すぎるので、IT業界で約20年生きてきたなりの考えを述べると、成功したプロジェクトに共通するのは、

メンバーの情熱や共通の使命感、積極的な自己犠牲

など、ある種の高揚感を伴った何かを感じるのだ。

 ある種の高揚感。これを作り出すことは簡単ではないけれど、プロジェクトリーダーは、共通の使命感やゴールを定義し、プロジェクトの雰囲気作りを第一に考えたい。

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